今年結成20周年を迎える、Base Ball Bearというバンドをご存知だろうか。
ボーカル小出祐介、ベース関根史織、ドラム堀之内大介の3人からなるスリーピースバンドである。(元々はもう1人メンバーがいたが、2016年に脱退済み)
直訳すると野球熊(やきゅうぐま)だが、おもしろいことにメンバーはとくに野球も熊も好きというわけでもない。
野球熊ことBase Ball Bearが2009年にリリースした、とくに人気と知名度の高い楽曲『BREEEEZE GIRL』がどう考えても最強の夏曲すぎるので、記事にしてみた。
そもそもBase Ball Bearはどういうバンドなのか? 知らない人のためにも、軽く紹介しておく。
Base Ball Bearは”夏バンド”
Base Ball Bear(通称ベボベ)は、一言で表すならば”夏バンド”。
夏真っ盛りの汗が噴き出す時期に聴きたくなるような、清涼感のある楽曲を数多く生み出している。
夏曲だけを歌っているかと言われると決してそうではないが、ベボベを象徴するのはやはり夏曲。
スポ根野球アニメのOP曲に抜擢されるなど、ベボベの瑞々しさ溢れる夏曲は、日本の夏文化をキラキラと彩ってきた。
ベボベ屈指の夏曲「BREEEEZE GIRL」について
『BREEEEZE GIRL』は、Base Ball Bearが2009年4月22日にリリースした10枚目シングル。
ボーカル小出祐介(こいちゃん)が発する透明度の高い歌声が爽快なバンドサウンドと融け合い、タイトル通り爽やかな涼風を感じさせるサマーナンバーとなっている。
ベボベ屈指の夏曲『BREEEEZE GIRL』の注目ポイントをいくつか挙げていく。
楽曲タイトルのインパクト
『BREEEEZE GIRL』というタイトルそのものに、まず目が行ってしまう。
breezeは”そよ風”を表す英語なのだが、楽曲タイトルに含まれるのはeが4つの”breeeeze”。
これだけで、曲を聞く前から強烈なインパクトが与えられている。
『キセキ』でお馴染みの人気アーティスト・GreeeeNとeの数が一致していることにも気づくが、特にアーティスト間での関連性はない。
ちなみにGreeeeNのeの数には意味があり、メンバーの数を表しているらしい。余談である。
タイトル中の”BREEEEZE”のeの数にも意味があるのか調べてみたところ、eの数について言及されたインタビュー記事などはないようだ。
兎にも角にも、eが4つ重ねられることでただの”そよ風”ではない、涼しさに満ち満ちた爽やかな風であることが強調され、より”夏”を感じさせている。
キャッチーな歌い出し
『BREEEEZE GIRL』はイントロなしでいきなりこいちゃんの歌唱から入る楽曲となっており、この歌い出しが非常にキャッチーで、耳に残る。
<風に乗りたくて>というフレーズで始まるのだが、さっそく本楽曲のキーワードである”風”が登場。
この『BREEEEZE GIRL』が”風”を感じる爽やかな楽曲であることを、キャッチーな歌い出しから予感させる。
こいちゃんの透明感ある歌声が再生開始コンマ1秒から胸を高鳴らせ、歌い出しに合わせて思わずヘドバンしたくなってしまう人も多いのではないだろうか。
ナンバーガールの楽曲との共通点
Base Ball Bearは、ナンバーガールの影響をモロに受けている。
ナンバーガールは、ベボベを含む数々の名だたるバンドの音楽性に影響を与えてきたレジェンド級のバンドで、邦ロックファンならおそらく知らない人はいないと思う。
ナンバーガールのインディーズ時代の楽曲に『そよ風ガール』という楽曲があるのだが、おそらくこれが『BREEEEZE GIRL』というタイトルの由来である。
前述の通り”breeze”は”そよ風”を表す英語であり、”GIRL”はそのまま”ガール”。
これで『BREEEEZE GIRL』=breeze(そよ風)+girl(ガール)=『そよ風ガール』という方程式の完成だ。
『BREEEEZE GIRL』は、ナンバーガールのインディーズ時代の楽曲『そよ風ガール』からモロに影響を受けて誕生した傑作なのである。
ちなみに、『BREEEEZE GIRL』の歌詞中では『そよ風ガール』ではなく<涼風ガール>と表現されている。
ベース関根史織のコーラス
『BREEEEZE GIRL』において、ベースの関根史織のコーラスは楽曲特有の清涼感を演出する上で必要不可欠なものとなっている。
ここで関根史織の紹介をしておくと、低音が目立つ地声の持ち主でありながら、歌声が可愛すぎることで有名なベーシストで、Base Ball Bearの紅一点。
普段は聖母的な優しいオーラを放つ一方で、ベースを持った途端に超カッコいいベーシストへ変貌を遂げる関根史織は、男女問わず全ベボベファンから愛される存在だ。
1番、2番のBメロで<I just wanna be your (boyfriend)>、<総天然色の>という関根史織のコーラスが入るのだが、彼女の高音で美しいコーラスがたまらない。
こいちゃんのボーカルと関根嬢のコーラスがぶつかり合うことなくうまく融け合い、楽曲の清涼感に拍車をかけている。
Bメロ以外にも関根嬢のコーラスが入り込むパートは何箇所かあるが、コーラスが鮮明に聞こえるBメロは、とくに注目して聞いてみてほしい。
「BREEEEZE GIRL」まとめ
いかがだっただろうか。
2009年にBase Ball Bearが自信を持って世に放った屈指の夏曲『BREEEEZE GIRL』。
今回紹介した注目ポイントを押さえて、ぜひ何度も聞いてみてほしい。
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