ヤバいTシャツ屋さん『珪藻土マットが僕に教えてくれたこと』|夢を諦めない人へのメッセージ

コラム
column

「ヤバいTシャツ屋さんの曲にメッセージ性などありはしない」と、偏見を持っている人は結構いると思う。

実際、彼らの生み出してきた曲の多くはタイトルからヤバさが滲み出てるし、猫を飼いたいと連呼するだけのカオスな曲もある。

だが、中には”ヤバい”タイトルに期待を裏切られる、心に響くメッセージソングもあるのだ。

今回は、そんな”ヤバい”メッセージソングの金字塔『珪藻土マットが僕に教えてくれたこと』について紹介する。

珪藻土マットが僕に教えてくれたこと

深夜テンションの勢いに任せて名付けられたような、ファニーなタイトルからは想像もつかないが、”夢を諦めないことの大切さ”を教えてくれるメッセージソング。

ヤバいTシャツ屋さんの4thフルアルバム『You need the Tank-top』の収録曲で、曲の長さは4分03秒とヤバTにしては長めだ。

《大人はいつだって無責任に言うんだ》と切なく始まる歌い出しが、”珪藻土マット”というワードとアンマッチすぎて思わず笑ってしまう。

そもそも珪藻土マットとは

タイトルに含まれる”珪藻土マット”とは、一般的な正式名称”珪藻土バスマット”として生活家具販売店などで売られているアイテム。

植物プランクトンが死滅した後、残った殻部分が堆積して化石となったものを珪藻土と呼び、それを材料にマット状に形成することで”珪藻土マット”が完成する。

珪藻土マットが誇る一番の特徴はその吸水性にあり、風呂上がりに足裏に付着した水滴を、一瞬で吸い取ってしまうのだ。

長い間使い続けると水の吸収力は落ちてしまうので、定期的に買い替えが必要なアイテムであることは覚えておこう。

歌詞の解釈

大人は無責任で、「夢は必ず叶う」「諦めなきゃ上手くいく」と表面的な言葉を溢す。

そんな大人の根拠のない無責任な発言に嫌気がさしていた1人の青年。ここで、青年は珪藻土マットの存在を思い浮かべる。

あれ、珪藻土マットの汚れって、諦めなければ落とせるものなのか?

シャワーの水で洗い落とそうとしても珪藻土がすぐ水を吸収するし、汚れは一向に落ちる気配がない。

珪藻土マットは、一度汚れてしまったら汚れたまま使い続けなければならないのではないか。

ただ、そこで《珪藻土という立ちはばかる壁の前では夢は叶わない》と諦めてしまっては、漢が廃る。

ここで諦める選択を取るか、別の方法で何とか汚れを落とす手段を見つけるかで、その人の人生の価値は変わるのだ。

諦めずに別の方法を模索し、Google検索という突破口を見つけ、ここで初めて気づく。

《諦めなきゃいつか上手くいく》という真理に。

いつの日か、大人が無責任に言い放った言葉。その言葉を、今青年は証明してみせた。

諦めない心の大切さを教えてくれたのは、どんな自己啓発本でもなく、たった一枚の”珪藻土マット”だったのである。

まとめ

“珪藻土バスマット”というニッチすぎるアイテムに注目し、それを題材に、夢を諦めない大切さを歌にしたボーカル・こやまたくやのユーモアセンスには、脱帽である。


大阪城ホールワンマンライブ『まだ早い。』の開催が11月14日に決まっている彼らの快進撃からは、一瞬も目が離せない。

コメント

タイトルとURLをコピーしました